卵の話
真夜中のサ-ビスエリア
ラジオから流れてくる除夜の鐘は
一人寝の子守歌
トラックの運転席が明るくなるころ
家で待ってる女房に
携帯電話で・・・ おめでとう ・・・
積荷は卵
ニワトリは休みなく卵を産み続け
トラックのエンジンも休みなく回転する
マーケットの食品売り場には
いつも新鮮な卵が並んでいる
・・・ 吹けば飛ぶよな運送会社だけど
うちのドライバーは頑張ってくれている
正月は家でゆっくりさせてやりたい ・・・
代わりに社長がハンドルを握ってきた
給料も上げてやりたいけれど
金庫番の女房は無報酬
親父の家業を受け継いで、指折り数える幾年月
ハンドルを握ってきた
昼夜を分かたず走り続けるトラックドライバー
彼らは真の企業戦士だ
(リメーク)
皆々様 良い年を