明るい農村 番外編 その2
 
 
 このまま地球温暖化が進むと大変なことになることがわかった。
 
 年を追うごとに、今まで経験したことがないような異常気象とか、夏の熱中症でバ
 
タバタ倒れたりするのは、もっともっと悪いことが起こる予兆かもしれない。
 
 
 
         サミット・ウォーズ エピソード1 
 
 
               ・・・・20××年 近未来・・・・
 
 
 
 【その1】
 
 20××年の気候変動サミットは南太平洋の無人島が開催地となった。
 
 今回のサミットは温室効果ガス排出量の割当てが主要議題であったが、参加
 
国の露骨なエゴにより、議事の開始早々から紛糾、場内入り乱れて罵り合いが
 
エスカレートした挙句の果て、議場はプロレのよう取っ組み合いの大乱闘とな
 
った。
 
 日本の首脳はヤシの実を投げつけられ、鼻血を出して気絶するほどの荒れよう
 
となった
 
 
 【その2】
 
 ここで第1ラウンドのゴングが鳴った。
 
 暫しの休憩の後、開催国の議長裁定により、各国に割当てる温室効果ガス排出
 
量はジャンケで裁決することについて議場に諮ったところ、全会一致で異議なく
 
承認された。
 
議長裁定 
ジャンケンで最後に勝ち残った国から最も大きな排出量を優先して獲得できるものとする。
 
 
 ところが、各国が一斉に 「最初はグー」 に続いて、グー・チョキ・パーを出すもの
 
から、いつまでたっても勝負がつかなかった。
 
 そこで再び、議長国から、ジャンケンをトーナメント方式にするかリーグ方式にす
 
か、そのどちらかを選択する議案が緊急動議された。
 
 が、しかし、どちらの方式を採用するかをめぐって、各国の意見が鋭く対立し、
 
議場は再びプロレスのような大乱闘となった。
 
 雪合戦のように投げ合うヤシの実が顔面に直撃して鼻血が吹き出し、次々に
 
絶する負傷者が続出するほどの荒れようとなった。
 
 
【その3】
 
 ここで第2ラウンドのゴングが鳴った。
 
 暫しの休憩の後、再び開催国の議長裁定により、ジャンケンをトーナント方式
 
るか、それとも、リーグ方式にするか、そのどちらの方式を採用するかをジャ
 
ンケンで決めることについて議場にたところ、本案は全会一致で異議なく承認
 
された。
 
 なお、A国が提案したアミダクジによる裁決の方式は、あっさり否決された。
 
 
【その4】
 
 地球温暖化は時を待ってはくれなかった。
 
 サミットが迷走している間、南極全土の氷山がナイアガラの滝のように恐ろしい
 
いで溶けだしたのだ。
 
 
【その5】
 
 サミット会場に、大波がざんぶりこざんぶりこと押し寄せて来た。
 
 ジャンケンに熱中していた各国の首脳は慌ててヤシの木によじ登り、
 
危うく難を逃れた。
 
 世界中の臨海都市は海面上昇によって、次々と水没していった。
 
 
        ・・・・地球は大変なことになった・・・
 
          
 地球を救うため、各国の首脳はヤシの木にしがみつき、果てしなくジャンケンを続
 
けた。
 
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           ・・・最初は ぐ~ じゃんけん ぽ~ん・・・